のだめ系からの脱皮

こないだ友人に

「音大って“のだめ”みたいな感じあるの?」と聞かれ、

その場では思いつかなかったけれど

「むっちゃ大事な出来事あった」と思い出した。

 

21歳のとき、先生の紹介で、

高校生の時から憧れていたピアニストさんに

演奏会で伴奏してもらえることになった。

 

初めての合わせ(一緒に練習する時間のこと)を

今でも鮮明に思い出しては、力に変えている。

 

最初は緊張しつつ楽しくて、よっしゃスムーズ!って感じ。

しかし、15分ほど経って

「・・・何しにピアノ弾いてるかわからない。」

と言われた。

そこから、以下要約やけど、

 

「曲の伴奏、少しでも弾いてみたことある?絶対音感か?だから弾かなくても音程合わせられると思ってる?」←図星

「自分の感覚ばかりで、いろんな角度から曲を見られてない。」←ぐうの音も出ない

「作曲家と時代背景と、曲ごとに違いがある訳だけど分かってる?」←自分の感覚に任せてた

 

とか、他にもいっっっっぱい。

まさに、「千秋先輩に鬼指導を受ける、自己流のだめ」であった。

合わせって、上手く行けば30分以内で終わるんですけど、この日2h近くいた。

(今思うと有難すぎて震える)

 

涙が帰りの電車で堰を切り、

隣のおばちゃんに「大丈夫?」と聞かれたこと、

一目散に家のリビングに滑り込み

「悔しい~~~~!!!」と泣いたこと。

あんなことは人生で初めてでした。

 

いかにちっぽけなセンスに酔っていたのか思い知った。

青いんだわ。

のだめちゃんみたいに、昔から聞き覚えする癖があったし、理論も苦手だった。

要は心のどこかで、

「それでいい」って思っていたんだと思う。

 

ドラマでもあったように、ちゃんと作曲者の話を聞こうと思った。

(楽譜読んで、歌もピアノもやって、作曲・作詞者のことも勉強するようになった。って感じです。)

無駄な音なんてひとつもないと肝に銘じた。

 

後日先生に近況を話したときは、笑顔で

「やっぱり!良い時間になると思ったよ。」と言われ、、、

カナワナイ、ホント。

 

おほん。ガチなのだめ話をしてしまいましたね。

また楽しいネタ的な話も思い出してみます。